この打ち方をした棋士で有名だったのは自分が知る限り、当時天才的な強さを誇っていた梶原九段だったと思う。意外性のある手ナンバーワンで実際は結構歴史が深いみたい。この形を研究してみる。

新手の提案

下ツケ一刀流から白7まではおなじみの形、前回ノビで打った形は研究しやすく十分に赤レートに到達できるが双方最善に打った場合、どうしても黒がコミ7.5の中国ルールでは2目程度わずかに足らない。ならばこの段階で変化するしかなさそうだ。

白1には黒2と打っておいて下辺と上辺を見合いにする。常識的に白3と打ってきたところで黒4が厳しい、白9と生きを狙ってくるのが中々の狙いでこれには黒10と受けておくところ。

黒1といきなり取りに行くと以下番号順に白が生きてしまう、白12となった時に継ぐ手がない。前図に戻ります。

白は右下を生きておくのが相場だけど、そのタイミングで黒4が手筋として機能するのが最初にツケヒキを打った時からの構想である。この手に対しては受けを間違うとここで碁が終わってしまう。

※黒10は(3.五)、黒14は(3.七)
一番ありそうな手で白1と打つのは黒2からハネツギを利かされ黒6(ポイント)、白7、黒8と以下一本道で白が全部取られる格好になる。見た目よりも黒が厚くなりやすい傾向が九路盤にはありそう。天元に打つ手は厚みに対して研究すれば上手であっても勝つことが可能だと思う。なぜなら強い人は大抵十九路盤の感覚が無意識に出てしまい形の悪い手を嫌うから。本図もそうで、そこに活路が生まれる。

白1と打つのが場合の手で以下番号順にコウ位にはなりそうだが、どちらにしても黒にツケを打たれた時点ですでに白が打ちにくいと思う。

白1とこちらを打つなら、黒2のサガリが厳しく白5には黒6と隅を大きく打っておくのがポイントで黒10の打ち方を見ている。

白1とカケツギを打ってきたら黒2を利かして後は上辺両方下がっとけば攻め合いは黒が勝つところ、白は手数が意外と短い形。黒の厚みおそるべし。

となると最初の図では手拍子で受けずに、白1とツグのがよさそう。それだけこの点は大事であり、二線の手ながら白からも黒からも見た目以上に大きいのでそこを意識していれば下ツケ一刀流全般では変に大負けしないと思います。